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ちょっと不器用でまっすぐ。イノシシという生きもの

  • 執筆者の写真: Hiromi
    Hiromi
  • 6 日前
  • 読了時間: 2分
イノシシ


イノシシという動物は、じつはちょっとだけ人間よりグルメです。


森の中で「今日は栗が食べたい気分」んなどとあんて勝手にメニューを決めています。


そしてその通り道に草があろうが小枝があろうが迷わず突っ込みます。


しかし石が落ちてるだけでで突然Uターンすることがあります。


勢いがあるのか無いのか、まったくつかめない子たちです。


彼らは信じられないほど鼻が良く、数十メートル先にあるドングリの匂いも分かります。


なので人間の忘れたおにぎりを見つけるのも秒速です。


食べものに対する執念は、もはや“特技”です。

(ここに関しては我が家のラブたちも相当なもんです。)


体は丸いけど、本気を出すと時速40kmぐらいで走れます。


その瞬発力は、犬でも追いつけないことがあります。


あの丸いおしりからは想像できない俊敏さ。


実は泳ぎも得意で、川をスイスイ渡ります。


イノシシは“泳げる豚”なんて呼ばれますが、ほんとうに泳ぎ上手です。


そして意外にも、猪はとても家族想いです。


群れでは“ボス母さん”がいて、子どもたちをずっと見守っています。


子どもを守る時の母さんは、誰よりも勇ましくなります。



イノシシ親子


夜行性なので、暗い森の中でも迷わず歩きます。


鼻で地面を少しずつ確かめながら、静かに前へ進みます。


その姿はまるで、森と対話しながら歩いているように見えます。


でも最近は、森で食べものが足りなくなることが増えました。


木の実のなる量が減り、獣道が変わり、人の生活圏が広がりました。


そうなると猪は迷いながらも、仕方なく里へ降りてきます。


それは“悪さ”ではなく、生きるための選択なのです。


イノシシは、一生懸命、生きています。


まっすぐで、不器用で、でもどこかやさしい生きものです。


山で生きてきたその一頭一頭に、物語があります。


そしてそのいのちは、軽くなんてありません。


私たちは、そのいのちの重さをいつも胸に置いています。


だからこそ、いただいたいのちを無駄にしないと心に決めています。


食べられる部分はもちろん、できる限り活かしたい。


それが、山で生きた動物へのせめてもの敬意です。


森から届いたいのちを、うちの子にやさしくつなぎたい。


そして、いのちの循環を“やさしい循環”へと変えていきたい。


ZoooMIES TOKYOが目指しているのは、そんな世界です。


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